【レビュー】『手紙屋』

「働くことってどういうこと?」

就職活動を行っている学生であろうと、 あるいはその両親であろうと、 現在、社会に出て活躍しているビジネスパーソンであろうと、 この質問に対して明確に答ええることができる人が果たしてどのくらいいるだろうか。

 

近年、ワークライフバランスが大きく取り上げられる中、働くことの目的を、ただ単にお金を稼ぐためという風潮が強い今の時代。

一日の大半の時間を費やす仕事に対して、そんな思いで向き合うことはあまりにももったいない。

 

この本の中で出てくる10通の手紙のタイトルは以下の通り。

  1. 物々交換
  2. あなたの称号
  3. 天は自ら助くる者を助く
  4. 思い通りの人生を送る
  5. ある人の人生
  6. 自分に向いていることを探さない
  7. 急がば回れ
  8. あなたの成功は世界を変える
  9. 自分を磨き、行動する
  10. 人生の始まり

 

それでは、本文の中で紹介をされている内容の一部を具体的にみていきましょう。

 

企業が倒産することなく幸せに長生きをするためには「世の中の多くの人々から長期間にわたって必要とされ続けることが大切」。必要とされるからこそ、商品やサービスを購入頂けるしブランド価値も高まっていきますね。 この企業にとって大切なことが、実は個人であってもまったく同じだということ。なるほどどですね~。

 

 

 

自分が幸せに長生きをするためには、やはり「世の中の多くの人々から長期間にわたって必要とされ続けることが大切」。 そのためには、どんなことを意識して、どんな人生を歩んでいったらよいのか。本書を読み進める中で、知らず知らずのうちに自分事として受け止めている自分に気づきます。

 

話は変わりますが、英語を得意とする人が、将来は英語を使った仕事に就きたいと想い、一生懸命に英語の勉強に明け暮れる。こんな人を見かけることがありますよね。もしかしたらあなたもそんな1人かも知れません。

しかしただ単に英語ができる人は世の中にたくさんいる。そんな中で、世の中で必要とされている通訳とはどんな人かというと、仮に流ちょうな英語が話せなくとも、ある領域のことにつては専門知識が高い人だったり人間的な魅力にあふれている人だったりします。

 

このように、世の中の多くの人々から必要とされ続けるという視点を持つことで自分の生き方も大きく変わってくることになります。 このような切り口が10通の手紙の中にちりばめられています。

また一般的な自己啓発書は、やや硬い印象を受けてしまいますが、ファンタジー小説のようなストーリー展開となっていますので、あっという間に読み込めてしまうのも大きな特徴の1つですね。