【レビュー】『世界のエリートはなぜこの基本を大事にするのか?』

多くのサラリーマンにとって、実際の業務に役立つ知識・教訓が詰まった非常に良質なビジネス書だと思います。

世の中には多くのビジネス書がありますが、その中にはより広い読者に読んでもらう為に、曖昧な内容に終始してしまう本もあります。そして、そういった本は読んでいる最中は「なるほど」と思っても、実際の業務には反映しずらいものであったりもします。

 

しかしこの『世界のエリートはなぜこの基本を大事にするのか?』は、多くの業界・職種の人にとって実際の業務で活かす事が出来る教訓が詰まっていると思います。

タイトルに「基本」と入っているとおり、内容としてはビジネスマンとして持つべき基本的思考・姿勢が語られています。

 

一方で本書で語られている内容は決して「誰でもやってる当たり前の事」でもないと思います。その為、本書を読みながら改めて自分の仕事風景・仕事に対する思考や姿勢を思い出す事で、今まで気づいていなかった事や仕事の中で忘れてしまっていた基本を再確認する事が出来ます

 

例えば、本書内で触れられている事の一つに「読書術」があります。

本(または新聞等)を読みながら内容を考え、自分の考えを持つ。これは多くの人が無意識に行っている事だと思います。しかし本書ではより具体的に「読書を1時間したら、3時間その内容を考え、実際に要旨を書き出してみる」というやり方を勧めています。

たしかにこのやり方を行えば、読書で学んだ内容をより自分の頭の中に落とし込む事が出来ると思いますが、多くの人はそこまで時間をかけてやってはいないと思います。

 

このように、考えてみれば分かるような基本的な教訓でありながら、それを実践する事で他の人と決定的な差を作る事が出来る教えが本書には沢山詰まっています。

そして内容としても、細かな資料作成のコツからプライベートでの姿勢まで、幅広い教訓が載せられています。 著者のように実際にグローバルビジネスの最前線で働いている人はもとより、中小企業で働いている若手からベテランまで、幅広いビジネスマンにお勧め出来る本だと思います。